唐津の農業は、JAからつ公式サイトが「ハウスみかん生産量日本一の産地」と紹介するハウスみかんを筆頭に、いちご、茶、米、佐賀牛などの畜産まで品目が幅広いのが特徴です。農林水産省の市町村別農業産出額(令和6年推計)では、唐津市の合計は261.7億円でした。新規就農を考える人向けには、唐津市の研修給付金や県・市・JAが連携する「唐津・玄海版アグ・トレ」があります。この記事では、主要品目・数値・支援制度を公式情報で整理します。
唐津の農業の概要|産出額261.7億円(令和6年推計)
農林水産省「市町村別農業産出額(推計)」の唐津市のデータ(令和6年推計)によると、農業産出額は合計261.7億円(2,617千万円)です。内訳は耕種計160.2億円、畜産計101.0億円で、主要品目は野菜80.2億円、肉用牛56.7億円、果実34.8億円とされています。農林水産省は令和6年分を2026年7月24日に公表しています。
| 項目 | 数値 | 年次 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 農業産出額 合計 | 261.7億円 | 令和6年(推計) | 農林水産省 |
| 耕種計 | 160.2億円 | 令和6年(推計) | 農林水産省 |
| 畜産計 | 101.0億円 | 令和6年(推計) | 農林水産省 |
| 総農家数 | 3,449戸(販売農家2,579戸) | 2020年農林業センサス | 農林水産省「農林業センサス」 |
当サイトの唐津市の統計データでも、令和6年推計(261.7億円)と前年(令和5年)の約247.2億円を紹介しています。産業全体の中での農業の位置づけは唐津の産業ガイド、海の産業は唐津の水産業ガイドにまとめています。
JAからつの公式サイトによると、JAからつは平成18年4月に4つのJAが合併して発足し、管轄は唐津市と玄海町です。令和7年3月末現在の販売品取扱高は269億円と掲載されています。
ハウスみかん|JAからつが「生産量日本一」と紹介
JAからつ公式の果物ページは、「JAからつは、ハウスみかん生産量日本一の産地です」と紹介しています。露地ミカンが開花する5月上旬ごろに収穫する、四季を反転させた栽培がハウスみかんです。出荷期間は5月から9月末で、主な出荷先として東京・大阪・福岡が挙げられています。
佐賀県の「唐津市・玄海町で農業を始めよう」のページでも、主要農産物の筆頭に「ハウスみかん(日本一の生産量)」が記載されています。順位や「日本一」の表現は、この県とJAの記載に基づくものです。
JAからつの果物ページには、ほかに次の品目が載っています。
- 不知火(デコポン):11月下旬から5月上旬
- はまさき(品種は麗紅):2月下旬から3月下旬の限定。JAからつのオリジナルブランドで、平成22年5月28日に商標登録
- せとか:1月上旬から3月上旬
- 清見:3月下旬から5月上旬
- 梨:北波多の志気地区などで栽培され、6月中旬から12月中旬
- キウイフルーツ:10月下旬〜11月上旬
品目ごとの出荷期間は、いずれもJAからつ公式の果物ページの記載です。
いちご|さがほのかといちごさん
JAからつ公式によると、管内のいちごは「安全・安心・信頼」を合言葉に、予冷庫による品質保持とトレーサビリティによる安全管理に取り組んでいます。出荷は11月下旬から5月上旬、品種はさがほのか(11〜3月)といちごさん(11〜6月)が掲載されています。
佐賀県の資料でも、唐津市の主な農産物として「いちご」「こねぎ」「たまねぎ」「葉たばこ」などが挙げられています。いちごは後述の新規就農研修でも対象品目のひとつです。
茶・米|七山茶と棚田のコシヒカリ
JAからつ公式の農産物ページでは、茶と米が紹介されています。
| 品目 | 公式の記載 | 出典 |
|---|---|---|
| からつ茶 | 玉緑茶・煎茶・白折茶(茎茶)・玄米茶の4種類 | JAからつ公式 |
| 七山茶 | 標高300〜500mの高冷地で生産 | JAからつ公式 |
| 茶の受賞歴 | 農林水産大臣賞、世界緑茶コンテスト2014金賞などを掲載 | JAからつ公式 |
| 米(作付面積・2018年3月末実績) | コシヒカリ1,300ha、夢しずく700ha、さがびより200ha など | JAからつ公式 |
| 米の評価(2019年度産米) | 夢しずくは3年連続で食味ランキング特A評価(さがびよりは10年連続の掲載) | JAからつ公式 |
米の面積はJAからつ公式ページの「2018年3月末実績」、食味ランキングは「2019年度産米で夢しずくが3年連続特A」との掲載で、いずれも数年前の数値です。最新の数値は公式サイトで確認してください。JAは、中腹から山間部では棚田が形成され、清流を利用したコシヒカリが生産されていると説明しています。
野菜|たまねぎ・アスパラガス・プチヴェールなど
JAからつ公式の野菜ページには、次の品目が掲載されています。
- たまねぎ:出荷は11月から9月ごろ。年間約9,000トンで県下第2位の産地と記載
- アスパラガス:出荷は1月から10月(3月と7月がピーク)
- エコスマイル(ミディトマト):通年出荷で年間322トン
- 自然薯:出荷は11月下旬から2月、約20トン
- プチヴェール:ケールと芽キャベツの交配種で、12月出荷
- そのほか、うまかねぎ、モロヘイヤ、きゅうり、ナス
数値の年次は公式ページに記載がないため、傾向をつかむ目安として読んでください。
畜産・佐賀牛|県内最大の産地
唐津市の紹介として、佐賀県の資料は「佐賀牛」の県内最大の産地と記載しています。JAからつ公式の畜産ページでは、肥育牛の部会員40名が「佐賀牛」ブランドの肉牛を生産し、肉用牛(仔牛生産)の県下生産シェアは48%と掲載されています。乳用牛は部会員15名・850頭・5,100トンで、佐賀県の生乳生産量の4割弱とされ、ブランド名として「佐賀生まれ」「幼児牛乳」が挙がっています。
家畜の頭数など、畜産の詳しい統計は唐津市の統計データにあります。佐賀牛を食べられる店や特徴は唐津の佐賀牛ガイド、地元の特産品を探すときは道の駅ガイドもあわせてご覧ください。
唐津で新規就農するには|「唐津・玄海版アグ・トレ」
佐賀県の「唐津市、玄海町で農業を始めよう」のページによると、唐津市・玄海町では「唐津・玄海版アグリ・トレーニング(アグ・トレ)」を実施しており、トレーナー制度で就農を支援しています。窓口は佐賀県唐津農林事務所 東松浦農業振興センター(唐津市二タ子3-1-5、TEL 0955-73-1121)です。
県のパンフレット(令和5年度版)に載っている研修の概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容(令和5年度版パンフレット) |
|---|---|
| 対象品目 | いちご、アスパラガス、こねぎ、きゅうり、トマト(中玉)、なす(夏秋) |
| 研修内容 | 栽培実習、模擬経営、部会活動への参加、座学 |
| 研修指導者(トレーナー) | 34名(令和5年8月15日現在) |
| 短期体験研修 | 1〜7日間 |
| 長期研修 | 1か月〜2年間 |
| 主な要件 | 独立就農への強い意志、一定の自己資金か制度資金の融資が受けられること、住居の確保または見込み |
県のページには、研修施設としていちご(唐津市半田)とアスパラガス(唐津市浜玉町平原)が令和5年度に整備されたと記載されています。パンフレットは令和5年9月末時点の内容で、変更される場合があると明記されています。最新の募集状況は窓口で確認してください。
佐賀県農業公社の公式サイトには、2026年8月17日付で「令和8年度『きゅうり・中玉トマト就農セミナーin 唐津』参加者を募集します」という告知が掲載されています。詳細は同サイトで確認できます。
新規就農者向けの支援制度|唐津市の研修給付金など
唐津市公式サイトでは、農政課が次の事業を案内しています(執筆時点の2026年10月に確認)。
| 事業 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 新規就農者ステップアップ支援事業 | 市内の農家等での研修中に研修給付金を給付。市内在住者は月額100,000円(夫婦で月額150,000円)、転入予定者は月額125,000円(夫婦で月額187,500円) | 唐津市公式(ページ更新2024年10月11日) |
| 研修指導給付金(受入農家向け) | 日額1,500円(上限月額30,000円)。受入農家は認定農業者か、市内で5年以上農業経営を行う者で市長が特に認めた人 | 唐津市公式 |
| 明日の農業者チャレンジ支援事業(親元就農) | 認定農業者の後継者として就農する人への給付。個人は年額60万円、夫婦は年額90万円で、最長2年間 | 唐津市公式(ページ更新2026年6月22日) |
ステップアップ支援事業の対象者は9つの要件をすべて満たす必要があります。主な要件は、農業経営を開始していないこと、研修終了後1年以内に市内で就農して2年以上経営を続けること、就農時の年齢が60歳未満であることなどです。唐津市の令和5年度チラシ(佐賀県サイト掲載)によると、研修期間は1人につき2年以内で、月の研修日数は原則20日以上とされています。流れも同チラシでは、事前相談、体験研修(1日から7日程度)、意思決定、面談、研修計画書の作成と事業申請、研修開始の順です。
県のパンフレット(令和5年度版)には、国の制度として就農準備資金(年150万円・最長2年)と経営開始資金(年150万円・最長3年)が、年齢や世帯所得の条件付きで紹介されています。国の制度の最新要件は、佐賀県農業公社(0952-20-1590)など公式窓口で確認してください。県の就農相談は、農業公社と県内6カ所の農林事務所地域農業振興センターが受け付けています(佐賀県「さが園芸888運動」サイト)。
就農と移住をあわせて考える
唐津市への移住と就農を同時に検討する場合、県のページでは住居関連の問い合わせ先として唐津市地域交流部移住定住促進課(TEL 0955-53-7149)が案内されています。移住支援の全体像は唐津市の移住ガイド、農業以外の起業や補助金は唐津の創業・事業支援ガイドや創業ガイドが参考になります。
農産物を応援したい人は、唐津のふるさと納税ガイドやふるさと納税・応援ガイドも活用できます。なお、唐津市の新規就農者ステップアップ支援事業は、市の令和5年度チラシに「ふるさと納税を活用して実施」と記載されています。
Q1. 唐津市の農業の主な品目は何ですか?
A: JAからつ公式にはハウスみかん、いちご、茶、米、野菜、佐賀牛などの畜産が掲載されており、農業産出額は令和6年推計で261.7億円です。
Q2. 唐津のハウスみかんの出荷時期はいつですか?
A: JAからつ公式によると、ハウスみかんの出荷期間は5月から9月末です。
Q3. 唐津で新規就農するときの相談先はどこですか?
A: 唐津市農林水産部農政課(0955-72-9128)や東松浦農業振興センター(0955-73-1121)が窓口として公式に案内されています。
Q4. 唐津市の就農研修中にもらえる給付金はありますか?
A: 唐津市の新規就農者ステップアップ支援事業で、市内在住者は月額100,000円、転入予定者は月額125,000円の研修給付金が給付されます(要件あり)。
Q5. 唐津・玄海版アグ・トレとは何ですか?
A: 県・市・町・JAなどが連携し、いちごやアスパラガスなどの栽培を学ぶ農業研修制度で、令和5年度版パンフレットでは短期体験と最長2年の長期研修が紹介されています。
Q6. 唐津の農業産出額はいくらですか?
A: 農林水産省の市町村別農業産出額(令和6年推計)で、唐津市は合計261.7億円(耕種計160.2億円、畜産計101.0億円)です。








