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旧高取邸ガイド

石炭王の邸宅で見る唐津の近代建築

国の重要文化財・旧高取邸を紹介。石炭王と呼ばれた高取伊好の邸宅で能舞台のある和洋折衷建築を見学し、唐津城や旧唐津銀行など近代建築めぐりも楽しめます。

国指定重要文化財・旧高取邸の外観

Photo: Old Takatori Family Residence 01 / Wikimedia Commons

編集部
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この記事のポイント

  • 1旧高取邸は炭鉱経営者・高取伊好の邸宅で、国の重要文化財に指定された近代和風建築
  • 2大広間には能舞台を備え、洋間や杉戸絵など和洋折衷の意匠が見どころ
  • 3唐津城や旧唐津銀行など近代建築めぐりの拠点として、JR唐津駅から徒歩圏内でアクセスできる

唐津城のふもと、北城内エリアに残る旧高取邸は、明治から大正にかけて炭鉱経営で財を成した高取伊好の邸宅です。国の重要文化財に指定された和洋折衷の建物には、住宅としては珍しい能舞台が組み込まれており、見応えのある近代建築として人気を集めています。この記事では、旧高取邸の見どころや見学情報、周辺の近代建築めぐりのポイントをまとめて紹介します。

旧高取邸とは|石炭王・高取伊好が遺した邸宅

旧高取邸を建てたのは、高取伊好(たかとり これよし、1850〜1927年)です。佐賀藩多久領の武士の家に生まれ、姉の嫁ぎ先である高取家の養子となった後、上京して慶應義塾で学び、工部省所管の鉱山寮で採炭学を修めました。その後、杵島炭鉱をはじめとする炭鉱経営で成功を収め、「肥前の炭鉱王」と呼ばれる実業家となりました。

事業から退いた後は、多久村への図書館・公会堂・西渓公園の寄贈や、辰野金吾設計による唐津小学校校舎の建築費寄付など、郷土の教育・文化事業に長年にわたり多額の寄付を続けたことでも知られています。旧高取邸は、そうした高取伊好が本邸として構えた住宅で、迎賓の場としても使われていました。

建物の見どころ|能舞台と和洋折衷の意匠

旧高取邸の建物は、明治38年(1905年)竣工の大広間棟と、大正7年(1918年)に新築された居室棟の2棟を中心に構成され、部屋数は30を超えます。約2,300坪という広大な敷地に中庭を囲むように建物が配置されており、邸宅としての規模の大きさを実感できます。

最大の見どころは、大広間に組み込まれた能舞台です。ふだんは畳を敷いて広間として使い、能を催す日には舞台へと姿を変える珍しい造りで、床には音響効果を高める工夫として漆喰が入れられています。住宅の座敷に能舞台を備える例は全国的にも希少とされ、旧高取邸を象徴する見どころとなっています。

意匠面でも見応えがあり、京都四条派の絵師・水野香圃による72枚の杉戸絵、七宝焼の引手金具、透かし彫りの欄間など、細部にまで趣向が凝らされています。また、近代和風建築を基調としながらも洋間を設け、大理石のマントルピースやアールヌーボー調のシャンデリアを取り入れるなど、和と洋が調和した明治・大正期らしい建築美も味わえます。庭園は佐賀県指定名勝にもなっており、建物とあわせて散策が楽しめます。

こうした価値が評価され、旧高取邸は1998年に国の重要文化財に指定されました。館内は文化財保護の観点から原則撮影禁止となっているため、写真は外観や庭園を中心に楽しむとよいでしょう。

見学情報|開館時間・休館日・入館料

見学情報は執筆時点で唐津市公式サイトにて確認できた内容です。料金や時間は変更される場合があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。

  • 開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)、12月29日〜1月3日
  • 入館料(個人):一般520円、小中学生260円、未就学児無料
  • 入館料(20名以上の団体):一般410円、小中学生200円
  • 所在地:佐賀県唐津市北城内5番40号
  • 電話:0955-75-0289

アクセス・駐車場

電車・バスの場合 JR唐津駅から徒歩約20分、またはバスで約10分です。唐津城とあわせて訪れる場合は、天守閣からのんびり歩いて向かうのもおすすめです。

車の場合 多久ICまたは二丈浜玉道路方面から県道279号を経由してアクセスします。駐車場は普通車88台・大型車5台分が用意されており、旧高取邸に入館する場合は1時間分の駐車料金が無料になります。

周辺散策|唐津城・旧唐津銀行など近代建築めぐり

旧高取邸のある北城内エリアは、唐津城から徒歩圏内にあり、近代建築を巡る散策コースとしても人気です。唐津城の天守閣から松原や城下町の景観を楽しんだ後、旧高取邸で明治・大正期の邸宅建築を見学するという流れがおすすめです。

あわせて立ち寄りたいのが、唐津駅北口から徒歩10分ほどの旧唐津銀行(辰野金吾記念館)です。東京駅の設計で知られる建築家・辰野金吾の監修のもと、明治45年(1912年)に竣工した洋館建築で、銀行としての営業を終えた後、唐津市に寄贈され一般公開されています。和風建築の旧高取邸と洋風建築の旧唐津銀行を見比べながら歩くと、唐津の近代建築の多彩さがより楽しめるでしょう。

散策の順路に迷う場合は、唐津モデルコースも参考にしてみてください。唐津焼の窯元めぐりに興味がある方は、唐津焼の窯元ガイドもあわせてご覧いただけると、唐津の伝統工芸への理解も深まります。季節ごとのイベント情報は唐津のイベント情報からチェックできます。

Q1. 旧高取邸とはどんな建物ですか?

A: 炭鉱経営者・高取伊好の邸宅で、能舞台を備えた和洋折衷の近代和風建築として国の重要文化財に指定されています。

Q2. 旧高取邸の開館時間と休館日を教えてください。

A: 開館時間は9:30から17:00(入館は16:30まで)で、休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)と12月29日から1月3日です。

Q3. 旧高取邸の入館料はいくらですか?

A: 一般520円、小中学生260円、未就学児は無料です(執筆時点の情報のため、訪問前に公式サイトでの確認をおすすめします)。

Q4. 旧高取邸の館内は撮影できますか?

A: 文化財保護の観点から館内は原則撮影禁止のため、写真は外観や庭園を中心に楽しみましょう。

知っておきたいポイント

  • 1館内は原則撮影禁止のため、写真は外観や庭園を中心に楽しみましょう。
  • 2見学は建物内を回るため歩きやすい靴がおすすめです。畳敷きの部屋も多く上履きに履き替えます。
  • 3休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始。訪問前に唐津市公式サイトで最新情報を確認しましょう。
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最終更新

2026-08-02

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