加部島(かべしま)は佐賀県唐津市呼子町、呼子港の沖に浮かぶ島で、1989年開通・全長728mの呼子大橋を渡れば車で本土から直接乗り入れられます。島内には県内最古とされる田島神社、玄界灘を一望する風の見える丘公園、牛が放牧される杉ノ原放牧場があり、呼子朝市とあわせて半日〜1日で回れる観光地です。この記事では、唐津観光協会や佐賀県観光サイト「あそぼーさが」の公式情報をもとに、それぞれのスポットの見どころとアクセス、現在の注意点をまとめます。特に杉ノ原放牧場は工事のため現在通行止めが続いているので、訪問前に必ず確認してください。
加部島とは|呼子大橋一本で渡れる玄界灘の島
加部島は呼子港の沖に位置し、呼子大橋によって本土と陸続きになっている島です。橋のたもとから田島神社、風の見える丘公園、杉ノ原放牧場までは一本道でつながっており、車があれば島を周遊しやすい地形になっています。呼子朝市がある呼子港エリアとは呼子大橋を挟んですぐ隣接しており、朝市とセットで訪れる観光客が多いのも特徴です。朝市そのものの楽しみ方は呼子朝市の基本ガイドで紹介しています。
島内には田島神社・風の見える丘公園・杉ノ原放牧場という3つの主要スポットのほかに、活魚料理店やカフェも点在しています。ただし移動手段は基本的に車で、路線バスの本数は限られるため、事前にアクセス方法を確認しておくと当日の動きがスムーズです。
呼子大橋|1989年開通・全長728mのPC斜張橋
呼子大橋は1989年(平成元年)に開通した、加部島と本土(唐津市呼子町殿ノ浦)を結ぶ橋で、唐津観光協会の案内によると全長728m、プレストレストコンクリート(PC)製の斜張橋です。ハープの弦のように張られたケーブルが弧を描く外観が特徴で、夕日を背にしたシルエットが呼子の新しいビューポイントとして紹介されています。
橋の両端には無料駐車場が設けられており、JR唐津駅からは車で約25分の距離です。橋のたもとにある弁天島には「弁天遊歩橋」という全長220mの遊歩道橋も架かっており、足もとに海を感じながら呼子大橋を見上げて歩けます。橋を渡ってすぐの景色を楽しみたい人は、車を停めて弁天遊歩橋を歩いてみるのもおすすめです。
| 橋の名称 | 全長 | 開通年 | 構造 |
|---|---|---|---|
| 呼子大橋 | 728m | 1989年(平成元年) | PC斜張橋 |
| 弁天遊歩橋 | 220m | ― | 歩行者専用の遊歩道橋 |
田島神社|県内最古とされる古社と佐用姫伝説
田島神社は唐津市呼子町加部島3965-1にある神社で、唐津観光協会は「県内最古の神社」と紹介しています。海上交通の守護神として古くから信仰され、商売や交通安全の御利益でも知られています。参拝時間の目安は9:00〜17:00(冬期は約16:30まで)で、境内には無料駐車場があります。
境内には佐用姫伝説にまつわる佐用姫神社も鎮座しています。佐用姫は、遠く朝鮮半島へ出征する夫を見送るために領巾(ひれ)を振り続けたという伝説の女性で、その魂を鎮めるために「望夫石」が祀られています。この石に祈願すると想いを寄せる相手と結ばれるといわれ、縁結びのスポットとしても親しまれています。ほかにも、豊臣秀吉が必勝祈願で槍を突き立てたところ気迫で割れてしまったと伝わる「太閤石」が境内に残っており、歴史好きにも見どころの多い神社です。
風の見える丘公園からは車で5分弱の距離にあるため、公園と神社をセットで回る観光客が多く見られます。田島神社の前には路線バスの停留所(田島神社バス停)もあります。
杉ノ原放牧場|2026年12月31日まで全面通行止め
杉ノ原放牧場は加部島の北端、唐津市呼子町加部島にある牧場で、玄界灘に三方を囲まれた草地に牛が放牧されています。唐津観光協会によれば駐車場は普通車20台分(旧キャンプ場の駐車施設を利用)、佐賀県観光サイト「あそぼーさが」によると見学は散策自由で、9:00〜17:00の間に放牧された牛がのんびり過ごす様子が見られます。草原が特に美しいのは5〜10月ごろで、海の近くまで遊歩道が続いています(一部立入禁止区間あり)。
ただし、現在は牧場に向かうことができません。唐津観光協会が2026年6月5日付で出したお知らせによると、放牧場へ至る市道は2025年5月28日から2026年12月31日まで(8:00〜17:00)工事のため全面通行止めで、迂回路はありません。17:00〜8:00の時間帯は通行できる場合があるものの、工事の進捗によって変わるため現地の案内看板の指示に従う必要があります。あそぼーさがの案内でも、風力発電の建設工事により令和8年(2026年)12月末まで牧場そのものへの立入ができないとされています。
この記事を書いている2026年9月時点は、この通行止め期間のただ中にあたります。杉ノ原放牧場を目的に加部島を訪れる予定がある場合は、事前に唐津観光協会の最新のお知らせを確認するか、下記の問い合わせ先で状況を確かめてから向かうことをおすすめします。
- 観光に関する問い合わせ:呼子観光案内所(0955-82-3426)
- 工事に関する問い合わせ:戸田建設株式会社九州支店作業所(0955-58-7012)
風の見える丘公園|玄界灘を望む展望スポット
風の見える丘公園は唐津市呼子町加部島3279-1にある展望公園で、スペイン風の建物と白い風車がシンボルです。唐津観光協会によると営業時間は9:00〜17:00、休園日は毎週火曜日と年末年始、入場は無料で、無料駐車場も用意されています。小高い丘の上に立地しており、玄界灘に浮かぶ島々や、天気が良ければ壱岐まで見渡せる展望が魅力です。展望台からは呼子大橋の全景を望むこともでき、公園内には佐用姫の像も設置されています。
丘の上からは呼子港の夜景も楽しめるため、日中の観光だけでなく夕方以降の時間帯にも訪れる価値があります。加部島で日没を狙いたい場合は、当サイトの夕日情報で唐津エリアの日の入り時刻をあわせて確認しておくと計画が立てやすくなります。
加部島の飲食店|活魚料理・甘夏スイーツ・カフェ
加部島は玄海の海に囲まれた立地から、新鮮な魚介を使った食事処や、島特産の甘夏を使ったスイーツ店があります。唐津観光協会や佐賀県観光サイトで確認できる店舗は次のとおりです。
| 店名 | 住所 | 営業時間・定休日 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 活魚料理 かべしま | 唐津市呼子町加部島260-1 | 11:00〜17:00(16:00 L.O.)、水曜定休(変更あり) | 島の海士や漁師から仕入れた魚介を生簀で提供する和食店 |
| 甘夏かあちゃん | 唐津市呼子町加部島3748 | 9:00〜17:00、火曜・1月1〜3日・8月13〜15日休 | 島の甘夏を使ったゼリー・ピール・クッキーを製造販売 |
| KABESHIMA COFFEE STAND | 唐津市呼子町加部島3026-9 | 土曜・日曜・祝日11:00〜16:00 | 呼子大橋を望む立地の2023年5月オープンのコーヒースタンド |
いずれも営業時間や定休日が限られているため、訪ねる前に電話で確認しておくと確実です。呼子港エリアには呼子名物のイカ料理を出す店が多く集まっており、加部島観光の前後に立ち寄る人も少なくありません。呼子のイカ料理については呼子のイカ料理ガイドで紹介しています。
加部島へのアクセス|車とバスの行き方
加部島へのアクセスは車が基本です。佐賀県観光サイトによると、西九州道唐津ICから加部島までは車で約40分、長崎道多久ICからは約1時間が目安です。呼子大橋のたもと(唐津市呼子町殿ノ浦)まではJR唐津駅から車で約25分で、橋の両端に無料駐車場があります。杉ノ原放牧場までさらに進む場合は、唐津観光協会の案内で西九州道唐津ICから約50分とされています(前述のとおり現在は通行止め中です)。
公共交通機関の場合、JR唐津線西唐津駅から昭和バス「呼子線」で約30分「呼子」バス停へ行き、そこから加部島方面へ乗り継ぐ方法があそぼーさがで案内されています。加部島内へ直接向かう昭和バス「呼子〜加部島線」も運行していますが、2026年4月1日改正の時刻表では本数はごくわずかです。朝は加部島発の片道のみで、加部島杉村バス停を平日6:58・土日祝7:28に出て田島神社バス停を経由し、呼子バス停に7:13(平日)・7:43(土日祝)に到着します。夕方は呼子18:07発が加部島杉村に18:22に着き、折り返し18:23発で呼子に18:38に戻る往復1本です。つまり呼子から加部島へバスで入れるのは夕方の1本だけで、朝に島へ向かう便はありません。8:00〜17:00の日中の時間帯は、事前登録と予約が必要な乗合バス「チョイソコからつよぶこ号」の利用が案内されています。バスの問い合わせは昭和バス唐津営業所(0955-74-1121)で受け付けています。
| 移動手段 | 目安の時間 | 備考 |
|---|---|---|
| 車(西九州道唐津ICから) | 約40分 | 加部島の主要エリアまでの目安 |
| 車(西九州道唐津ICから杉ノ原放牧場) | 約50分 | 放牧場は2026年12月31日まで通行止め |
| 車(JR唐津駅から呼子大橋たもとまで) | 約25分 | 橋の両端に無料駐車場あり |
| 昭和バス「呼子〜加部島線」 | 1日3便(朝は加部島発のみ・夕方は往復1本) | 日中は予約制の乗合バスに切り替え |
日中の移動を確実にしたいなら、レンタカーやマイカーでの周遊が現実的です。呼子・唐津エリアをまとめてドライブする計画なら唐津ドライブコースもあわせて参考にしてください。
加部島観光のモデルコース
加部島は主要スポットが一本道沿いに並んでいるため、半日でも一通り回ることができます。呼子朝市を早朝に楽しんでから加部島へ渡る流れが、時間を無駄にしない王道パターンです。
- 朝:呼子朝市を散策(7:30〜12:00開催)
- 午前後半:呼子大橋を渡って田島神社を参拝、佐用姫神社と望夫石を見学
- 昼:加部島内の飲食店で食事、または呼子港エリアでイカ料理を味わう
- 午後:風の見える丘公園で玄界灘の展望を楽しむ
- 夕方:時間が合えば公園や橋周辺で夕日を鑑賞
七ツ釜クルーズなど呼子エリアの他の観光と組み合わせたい場合は呼子半日モデルコース、玄界灘の景観をさらに楽しみたい場合は七ツ釜の見どころもあわせてご覧ください。杉ノ原放牧場は現在通行止め中のため、通行止めが解除される2027年1月以降に再訪する形で計画に組み込むのが確実です。
Q1. 加部島には何がありますか?
A: 県内最古とされる田島神社、玄界灘を望む風の見える丘公園、牛が放牧される杉ノ原放牧場が主な見どころです。
Q2. 杉ノ原放牧場は今見学できますか?
A: 唐津観光協会のお知らせによると、市道の工事のため2025年5月28日から2026年12月31日まで全面通行止めで、現在は見学できません。
Q3. 田島神社の由緒や佐用姫伝説とは何ですか?
A: 唐津観光協会は田島神社を県内最古の神社と紹介しており、境内の佐用姫神社には夫を見送り続けた佐用姫の魂を鎮める望夫石が祀られています。
Q4. 加部島へバスで行けますか?
A: 昭和バス「呼子〜加部島線」が1日3便(朝は加部島発の片道、夕方は呼子との往復1本)運行し、日中は予約制の乗合バス「チョイソコからつよぶこ号」を利用します。
Q5. 呼子大橋の長さと開通年はいつですか?
A: 唐津観光協会によると呼子大橋は全長728mのPC斜張橋で、1989年(平成元年)に開通しました。
Q6. 加部島に食事ができる場所はありますか?
A: 活魚料理店「かべしま」、甘夏スイーツの「甘夏かあちゃん」、コーヒースタンドの「KABESHIMA COFFEE STAND」があります。







